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  • 執筆者の写真中山 孝一

時代おくれの男

 「時代おくれの男とは一般的に、社会や文化の変化に取り残され、技術の進歩に追いつけず、現代の価値観や慣習に適合せず、新しい価値観やアイデアに対し否定的な古い考え方や行動パターンを持つ人」

 というのが、チャットGPTがだす「時代おくれの男」という言葉の定義らしい

上から目線も甚だしい、社会や文化は変化しているが繰り返しているようにしか思えないし、技術の進歩はすべてが人間にとっていいものと思わないし、現代は多様性を求める社会だから特定の価値観や慣習に適合しなくてもいいだろうし、新しいアイデアだけがいいとも思わないし、それぞれに異論がある。まア一般論としていってるのだからそんなに目くじら立てることもないが・・・古い人間はおとなしくしときなさい、と云われているような気がしてならない。

 

 先日、70代のオジー達だけで居酒屋チエーン店へいった。スマホでの注文システムに対応できるのが一人もいなく、従業員に泣きついてようやくビールにありつけた。皆異口同音に言った、二度とこんな店来ないぞーと。時代についていけない人間の悲劇をみた。

 かつて「時代おくれの男」がもてはやされた時があった。社会の動向に翻弄されず我が道をいくという生き方が密かに注目をあびた。ところが、単に時代についていけない疲れた男が、酒場の隅で愚痴をいわず、はしゃがず、目立たぬように静かに飲みつづける。それがどことなくカッコいいと云われただけだった。そんな唄が流行った。


 世は後にバブル期といわれた時だった。バブルが弾けると思わず、時流に乗っていた勝者は桜花爛漫の日々を送っていた。しかし、その後バブルははじけ、様相は一転する。勝ち組は去り、時代おくれの疲れた男達が復活した。時流は変わってた。いま、どことなく40年前のバブル期と似たような気がする。が、AI化された人間は増えたが、ちょっと疲れた「時代おくれの男」の姿が見えなくなっているのは気になるが・・・


 


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