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小桜十夜 <オープナー>

  • 執筆者の写真: 中山 孝一
    中山 孝一
  • 2024年3月19日
  • 読了時間: 2分

 沖縄はいわずと知れた缶詰王国、朝昼晩の食事に加え弁当でも何かしらの缶詰食が入っている。代表的なポークランチョンミートやシーチキンなどはどこの家庭でも箱で保管している。箱というのはケース買いをするのでそのままケースで保管、使う時にそこから出す。つまりそれほど多用するということである。

  

 その他にも、キャンベルのスープ類やコンビーフハッシュドらもあり、沖縄は手抜きの家庭ばかりかと思われるが、こうなったのは沖縄独自の時代背景がある。戦後の食の変遷。これも基地を背負わせられた沖縄のもう一つの負の現実。この件は後述すことにして今回はこの缶詰を開ける際に必要な缶切りや栓抜きのこと。昔はオープナーといった。県民にはなくてはならない必需品がこのオープナー、これがないと食事にありつけない。なかでも重宝したのが三徳缶切りというもの、一つで缶切り、栓抜き、コルク抜きができる優れものだ、最近の缶詰は缶切りが無くても開けられるものが多く缶切りを使う場面がみあたらない、飲み物にしても瓶のビールやコーラは主流では無くなっているので栓抜きの出る幕がなくなっている。

 

 ところで、小桜には貴重なオープナーがあるのをお気づきだろうか、日めくりカレンダーの下にひっそり隠れているコカコーラの壁付き栓抜きだ、沖縄中にあるマチヤーグアー(雑貨店)の柱には必ずあった。自動販売機のない時代はこれでコーラやビールの栓を開けたのだ。試しに開けてみてください、コツがいります。一発で開けられたらそのビール奢らせていただきます。


 
 
 

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【訃報】

小桜二代目店主 中山孝一が1月18日に74歳で永眠いたしました。 2年前から食道癌を患い治療を続けておりましたが、 ここ数日で病状が悪化し、最期は家族に見守られながら旅立ちました。 葬儀は以下の通り執り行います。 葬儀・告別式 1月22日(水)16:15~16:45...

 
 
 

1件のコメント


traindeprata
traindeprata
2024年3月19日

今では滅多につかわなくなりましたね。

そう云えば国鉄時代は列車内の向かい座席の窓下に灰皿とL形栓抜き板が付いていた事が懐かしいです。

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