中山 孝一

2019年3月8日3 分

あさが来た

最終更新: 2020年5月20日

「朝の空を見上げて、今日という一日が、笑顔でいられるように、そっとお願いした。」

という歌詞がある。この歌が好きである。

 NHKの朝の連ドラ、あさが来た、のテーマソング、AKB48が歌っていた。カラオケでもこの歌を歌う、この歳でこういう歌を歌うと意外性を誘う、それが楽しみだ。

 朝の空はいい、晴れても曇っても雨でもいい、その一日の始まりを実感するのには、まず朝の空を眺めること、今日も生きているということを感じることができる。その朝の空を眺めていると、思い出すのは、小さい頃から小児喘息で苦しんでいた頃のこと、風邪を引くと必ず発作がでる。それは小さい身にはそれなりの苦しさを味わうことになる。小学何年生だったか、その日も発作が出た。そんな時は、横になって眠れないのである。息苦しいから座って寝るしかない。

 どういう体制で寝るかというと、タンスに寄りかかり座って寝るのであるが、なかなか寝付けるものではない。うとうとしている間に、夜明けが来る。木造の小さい家の雨戸の隙間から朝の光が幾重にも差し込んで来る。それがとってもきれいなのだ。ああ、今日も生きられて、朝を迎えられたんだと実感する。

 何十年経ってもあの頃のことは忘れない、いや忘れてはいけない、一日一日の大切さを思うには・・・、あれから喘息は治り、今は曲がりなりにも健康な生活を送っている。が、これから何が起こるかはわからない、だから、朝の空を眺め、生きていることを確認して、大事な日々を送るようにしている。

 話は変わるが、先日、知人の某夫婦が来た。なんでもご主人の飛行機嫌いを押して、オーストラリアを旅したらしい、僕もかなりの飛行機アレルギーなので、そこのところを真剣に聞いた。機内では寝れないので睡眠薬のようなものを飲んだらしい、夜中の便なのでいつのまにかついたという、そうか、そういう手があったんだ。僕の場合はいつも酒、ワイン一本が精神安定剤になる。

 あ、別にそういう話ではなく、オーストラリアでの人々のライフスタイルを見て氏が感動したことである。毎日、早朝から多くの老人がカフエーで談笑しているという、その光景はまず日本では見られないことで、ある種の衝撃を受けたという。笑顔で話し合う姿には、これまでの人生を謳歌したものや、いろいろあっても、余生を堪能しようと、これまでのことを切り替えたことが窺える人や、その人々の姿は、妙に清々しく見えて幸せな気分になったという。

 今、二人の子供がオーストラリアにいる。近々に行くつもりだが、例の飛行機嫌いが行く手を阻んでいる。しかし、今回、某氏の話を聞き、行く決意を固めた。その早朝の老人たちのライフスタイルを見たいたがために・・・あくせく働くのがいいのか、お金がいいのか、自然を感じながらゆったりと人生を味わうのがいいのかを考える。なにが幸せというんだろうか

 明日も、朝の空を見上げて、考えてみよう 

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